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映画ドラマをみておもったこと/婚活日記

「天国と地獄~サイコな2人~」#1感想

今期のドラマで1番楽しみにしていたドラマが始まった。

森下佳子脚本。綾瀬はるか高橋一生主演。

猟奇的殺人犯の日高陽斗(高橋一生)、正義感溢れる警察官の望月彩子(綾瀬はるか)が入れ替わってしまう話だ。

日高陽斗と思われる犯人は被害者を丸い石で撲殺後、大量のパチンコ玉を口に含ませる。そして手の平にφの様なマークを赤く残していた。

望月彩子は警察官のドラマでよくみる様な、手柄がほしく、○○すべきとルールから絶対にはずれることなく、正義感が強いタイプ。

望月彩子はすぐに日高陽斗を怪しむ。日高陽斗も望月彩子を警戒する。

望月彩子は令状が出る前夜に、日高陽斗に自首を進める。1晩経てば、礼状が出て、正規のルールで調べられ、逮捕されていただろうに。

ただ、望月彩子は状況を変えてしまった。

詰め寄り、手錠をかけようとするが、抵抗する日高陽斗と揉み合いになり、階段から落ちてしまう。

そして2人は入れ替わった。運命を変えてしまった。

主従関係が逆になるところで、1話は終わる。

「太陽は月に、月は太陽になるはずだった」とセリフにある。

奇しくも2人の名前には、「陽」と「月」が入っている。

"入れ替わる"ことで、運命を戻し、あるべき形になろうとしていたのだろうか。

一件、日高陽斗だけがサイコパスの様に思えるが、望月彩子も他人の手柄に納得がいかず、正義感を振りかざし、他人のために動いている様で、実は全て自分の手柄のためだと、上司に指摘されている。望月彩子も一種のサイコパスだ。

このドラマは、目を塞ぎたくなる殺人の映像とは逆に、病院の壁の鮮やかな黄色と緑、観覧車の丸と満月、首を鳴らす音や、椅子の軋む音、独り言が多く、視覚から、聴覚からハラハラさせてくれる。そして極めつけにはベートーヴェンの運命交響曲第五番第一楽章が様々なアレンジで流れる。

この曲の「ジャジャジャジャーン」は運命の扉を叩く音と言われている。実際、変形しながら全ての楽章に何度も登場する。

ドラマではこの曲が流れる度、運命の扉を叩き、開けてしまっているのであろう。扉を叩くが開かなくなった時、2人はどうなるのであろうか。

個人的には、高橋一生の殺人犯を演じているときの額の血管や、綾瀬はるかと入れ替わったときの女性らしさの仕草に圧倒された。

犯人が被害者に残した、φは、丸に棒が突き刺さっている様に見える。幾度となく映る満月、殺害方法に丸い石やパチンコ玉といった"丸"を使い、この憎い丸に長い棒を刺し、憎しみを消そうとしているのであろうか。そして"望月彩子"を。

ただ、殺害シーンで、いわば1番のサイコパスシーンで日高陽斗の顔はうつらず、アニメーションが混ざっている。一体犯人は誰なのだろう。

考えている内に、第2話が始まりそうだ。

次回からも楽しみだ。